この前深夜に「馬鹿でマヌケなアメリカ白人」がやってて、これのどこが面白いのだろうか?有名な「ボウリング・フォー・コロンバイン」や「華氏911」もこれと同じなのだろうか?と疑問に思ってた。言いたいことはわかるし、ある種の驚き・爽快感というようなものを感じられないことはないけど、しかし僕にとっては全体的にしつこすぎるし、わざとらしすぎる。全体的に新鮮さがなく、すぐに飽きてしまう。いかなるテーマを扱ったとしても、「ふーん」「ふーん」という感じで、延々と過ぎていくだけだ。で、今日テレビで「ボウリング・フォー・コロンバイン」がやってたので少し見てたけど、「馬鹿で〜」と全く同じ調子で唖然とした…。この分だと「華氏911」も同じなんだろうな。
もちろんこれは人それぞれだろう。多分僕にとっての許容範囲をオーバーしすぎてしまったということだけであり、これが非常に面白いと思う人がいるのかもしれない。パルムドールをとってるぐらいだから、少なくともある層から熱烈に支持をされているのは間違いない。でも正直な話、日本でのほほんと平和に暮らしている自分にとって、アメリカの政治がいかに腐敗していようが、周りにどんな危険が潜んでいようが、どうでもいいのである。そんな話、日本国内だけで十分だ。お隣りさん(?)の国を心配するほど、僕は心が広くない。僕がブッシュの実態を知って、例えば嫌悪感を抱いたところで、それが何になるというのだ。
ただ、高橋秀実氏に言わせると、これはエンターテイメントなのだそうである。「華氏911」は、ただただブッシュを馬鹿にするという内容らしい(本日のR25コラムより)。その辺を割り切って楽しめない僕にも責任があるのかもしれない。あるいは単に、僕に教養がなさすぎるのかもしれない。内容についてどうこう言うのはここらへんでやめておこう(ほとんど見てないし)。
でも今回一つだけ発見があった。それは吹き替えの声が、映画をさらにうんざりさせているということ。少なくとも僕にとっては、ということになるけど。マイケル・ムーアの(吹き替えの)声を聞いていると段々しょうもなく思えてくる。ならばと思い、英語で聞いてみたら、それなりに社会ドキュメンタリーに変わった気がする。内容ではなく、雰囲気だけではあるものの。
多分これ、字幕じゃ文字数が多すぎて読むのに疲れてしまうだろう。かといって、英語だと僕なんかの英語力じゃおそらく細かな表現まではくみ取れてないはずだ(理解する分には差し支えないが、多分知らないところで微妙なニュアンスみたいなのが含まれているはずである)。そんなわけで、内容以前に吹き替え、字幕、英語、どれを選んだとしても、僕は楽しめない。この映画を楽しむためには、身も心もアメリカ人になる必要がある気がする。アメリカ人のための映画じゃないのだろうか、これは。
おそらく、僕には「ディープ・ブルー」のような映画の方が性に合っているのだろう。−“動物は嘘をつかない”(井筒監督)。