年忘れ音楽談義 vol.4


EBTG、悲しき出会い

 世の中には不幸な巡り合わせというのがある。その時はよくわからないのだけど、あとになってよくよく考えてみると「もしもあの時出会わなかったら」と思ってしまう、そんな悲しい出会い。最初から出会うべきではなかった。お互い知らないままだったらどれだけ幸せだったことか。
 というのをひしひしと感じさせるのが、このeverything but the girl(以下EBTG)の1枚。

ebtg1.jpg
the language of life/everything but the girl

 とにかく参加しているバックミュージシャンが凄い。オマー・ハキム、ヴィニー・カリウタ(共にドラム)、ジョー・サンプル(ピアノ)、レニー・カストロ(パーカッション)、マイケル・ブレッカー(テナー・サックス)、ジェリー・ヘイ(フリューゲル)、そしてスタン・ゲッツ。一体どうしたらこんなミュージシャン達を集められるのかよと思わず唸ってしまう。何も知らなければ、この名前だけで鳥肌ものだ。何も知らなければ。
 彼らは、この豪華すぎるバックミュージシャン達に出会ってはいけなかった。出会うべきではなかった。アルバム全曲通してボーカルが完全にバックに負けている。全然勝負にならないので何とか卒なくこなしてみました、というような雰囲気が支配しているのである。これはもはやEBTGのアルバムではない。あまりにも不条理だ。
 曲を聴いた瞬間、これがどんな風景に合うのか思い浮かんでくる"driving"。僕はこの曲を一体何度繰り返し聴いたことだろう。そして何度失望させられたことだろう。もはや痛々しささえ感じさせる"letting love go"。無理しなくてもいい。ありのままの姿を見せてくれれば、それで良かった。スタン・ゲッツの演奏が空虚としか言いようがない"the road"。どうしてそんなことしてしまったのか。

 出会うべきではなかったんだよ。最初から不幸な道しか用意されてなかった。あまりに寂しいし、悲しすぎる。でもきっと、それがわかっていたとしても、人にはどうにもならないことだってあるのだろう。決して逃れられない運命というのがあるのだろう。

ebtg2.jpg
(ジャケット裏)


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1981年12月23日生まれ
横浜市の端に在住
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