そうかな


soukana.jpgそうかな/小田和正

 アルバムタイトル『そうかな』は"相対性の彼方"の略。めちゃくちゃかっこいい。僕が知っている日本語のアルバムタイトルで間違いなく一番。
 どうでもいいけど、語尾は下げるのだろうか?

 多分小田和正としては"アルバム"を作るつもりは全然なくて、曲を書いていったらいつの間にかアルバム1枚出せるほどたまってしまったので、じゃあまとめて出そう、みたいな感じでこのアルバムが作られたのではないかと思う。だからまとまりという点においては今ひとつの気がするけれど、でもこの人の場合はあまり多くのことを伝えようとしているわけでもないので、それでも問題ない。
 11曲中10曲がタイアップ曲。テレビでいつしか耳にしたことのあるやさしい楽曲がつまっている。<まっ白>や<たしかなこと>、<明日>もいいけど、何より<風のようにうたが流れていた>がいい。あの番組が終わってからもう半年近くが経つんだね。
 イヤフォンで聴くのではなくて、ゆっくりとした気持ちで、ステレオのスピーカーから聴きたい1枚。

 前に小田和正の曲には決定的に何かが足りないと書いたことがあるけど、その印象はやはりこのアルバムを聴いても変わらない。じゃあなぜ、それでも僕が彼の音楽を聴き続けるのかというと、きっと彼の音楽に対する真面目な姿勢に惹かれているのだと思う。真摯な態度、そして彼の愛した音楽に対するリスペクト。
 実はというか何というか、小田和正は僕と同じ大学院を出ている。ということでバリバリ理系の人なのである。だから同じ理系人間として、と言ったら少しおこがましいかもしれないけれど、共感できる部分が少なからずあると感じているのではないかと思う。わかる気がするんだよね、なぜその決定的な何かを埋めることができないのかを。

 相対性の彼方。相対性理論。僕は前世も神の存在も信じていないけど、アインシュタインが提唱したこの(特殊・一般)相対性理論を心の支えというか、考えの基盤にしているところがある。
 双子のパラドックスや、光速に近づくにつれてエネルギーが増加し・・・なんてことにあまり興味はないが、相対性理論による異なる系の考え方なんかには非常に惹かれている。例えば、静止している人も、等速直線運動をしている系にいて周りが動いている人も、それぞれ自分が静止していると主張していい。詳しく書くとかなりの量になってしまうし、僕もそれほど理解しているわけではないので省略するけど、最終的には、多くの人が共通のものだと認識している空間・時間さえも、絶対的なものではないということに繋がる。だから、この世に"絶対"というものはない。
 やっぱり僕は"客観"という言葉は信じていなくて、全てのことは僕と君との間のこと、相対的なことに過ぎない。それは相対性理論が証明してくれている。小田和正は、音楽、人生、そして愛も、同じだということを言いたいのかな。相対性の彼方。本当にいいタイトルだと思う。


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1981年12月23日生まれ
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