日本GP,2005年シーズン総括


 史上初の生放送ということで、久々にF1レースを最初から最後まで見ました。というか、自国開催なのに今まで生じゃなかった方がおかしい・・・。日本でいかにモータースポーツの人気がないかを如実に表していますね。ハンガリーでは、ブラジルGPでさえCMなしで生放送、さらにその1時間前から特番がやってました。
 来週末にまだあと1戦残っているわけだけど、このグランプリを含め、今シーズンのF1について思ったことを。

 まずは日本グランプリ。昨日の予選は途中から雨が強くなったりして面白い結果になったもののの、終わってみればいつも通り。ある意味今年を象徴するようなレースだった。

・マクラーレン

 メルセデスエンジンの信頼性が上がっていれば、間違いなく今年チャンピオンだっただろう。F1に限らず何でも「たら」「れば」を言っても仕方ないのだけど。マクラーレンはめちゃくちゃ速いかわりに、もろい部分がある。10か0か。そんなマシンは個人的に大好きです。
 でもライコネンは今年ドライバーとして大きく成長したと思う。今日の鈴鹿での走りは見事。モントーヤはさらに「10か0か」の色が強いので、もしデビッド・クルサードを起用し続けていたら、コンストラクターズタイトル争いをもっと優位に進められていたのではないかと思うのだけど、どうだろうな。あっ、「たら」はダメですね。


・ルノー

 安定性。この一言だろうな。アロンソはライコネンより優勝回数が少ないのに、着実にポイントを稼いできたおかげで史上最年少チャンピオンに輝く。速さでは負けているのに選手権で優勝できるというポイントシステムには疑問が残るが、それも含めてトータル的に選手権を戦っていくと考えるならば、決して否定はできない。
 個人的に大好きなフィジケラには来年も頑張って欲しい。でもアロンソもいいドライバーだしな。


・フェラーリ

 ミハエル・シューマッハのモチベーションが気になるが、今年はほとんど良いところがなかった。ブリヂストンタイヤが悪いとかパッケージが悪いとか言われてるけど、フェラーリが悪くなったのではなく、上記2チームが本来の力を取り戻しただけと見た方が正しいと思う。今までの黄金時代は、もちろんフェラーリも強かったけれど、ライバルチームの自滅も手伝っていたことを忘れてはいけない。
 バリチェロは最近存在感が薄くなってしまったが、新天地のBARで頑張って欲しい。あれほど感情を表に出すドライバーはなかなかいない。もう何度も書いた気がするけど、ドイツGPで初優勝した時、ブラジル国旗を握りしめながら表彰台で泣きじゃくってた姿は本当に感動的だった。
 来季はフェリペ・マッサという若手ドライバーが加入。果たしてアロンソやライコネンと同等のポテンシャルを持っているのか。そこが見物である。マッサが好成績を残すようだと、ミハエルは多分来年でヘルメットを脱ぐのではないかと思う。


・トヨタ

 数百億円という予算を投じていながら昨年までは下位争いから脱すことができないというお粗末な状況だったが、今年ドライバーの一新に伴い結果が出始めてきた。ただトップチームとはまだまだ歴然とした差があるのは明らかで、その辺を勘違いせずに、着実に進歩していって欲しい。
 今日の日本グランプリは明らかに作戦ミス。棚ぼたでもらったポールポジションに気をよくしたのか、初優勝を狙うなんていう無謀な賭けに出るとは…。3ストップ作戦で燃料を軽くしてトップを独走、そのまま優勝なんていう絵を描いていたのだろうか。トヨタのマシン性能を考えたら、そんなことできるわけがないのは明らかで、そういう作戦はマクラーレンやルノーみたいに速いマシンを持っていて初めて可能なのである。もし作戦ミスがなければ、表彰台は無理にしろ、4,5位あたりに入れたのではないだろうか。少なくとも14位スタートのミハエルの後ろなんてことにはならなかったと思う。
 まあ質実剛健な日本のトヨタのイメージからは想像できなくて良いと言えば良いのだけど。来年はさらに飛躍すると思う。トップチームの仲間入りをするには、もう1ステップか2ステップ必要だろうな。


・ウィリアムズ

 今年はあまり良いことはない。というかむしろ悪いことだらけ。マーク・ウェバーとニック・ハイドフェルドという若手を起用したことは大いに評価できる。ハイドフェルドはますます評判をあげたし、ウェバーもそれなりに結果を残した。今日の走りは見事だったと思う。
 でもタイトルスポンサーのヒューレットパッカードを失い、何より、長年エンジンパートナーであったBMWを失った。BMWとの経緯は僕が知る限り悲惨なもので、もう見てられない状態だった。
 最初ウィリアムズがパフォーマンス不足の不満をBMWにぶつけ、そこで話がこじれ始める。きっとこの時点でもうダメだったのだろうな。その後歩み寄りを見せるか?仲直りするか?みたいな動きがなくはなかったものの、結局決裂。それまでどれだけ親密な関係を築いていようが、ほんの些細なことで決定的な別れへと繋がる。なんでそんな風になってしまうのだろう。それまでの時間は一体なんだったのだろう・・・。
 BAR、ザウバー、ジョーダン、ミナルディと大企業に買収され、気付いてみれば、残されたインディペンデントチームはここだけ。ウィリアムズは歴史のあるチームなので、ぜひ淘汰に負けることなく、これから先も走り続けて欲しい。


・BAR

 昨年の勢いはどこへやら。まあ昨年はやはり他のトップチームが自滅したというのが大きいのだけど。そんな中バトンはそれなりの力を持っていることを証明した。佐藤琢磨は最近風当たりが強いが、当たり前だけどF1ドライバーなんて誰でもなれるわけではないし、彼が今グリッドにいられるのも何かをもっているから。もう少し頑張ってもらいたい。
 ついにホンダがチームを買収したので、来年どう生まれ変わるのかが楽しみ。少なくとも、意地として、トヨタに負けるわけにはいかないだろうからね。


・レッドブル

 今年一番びっくりしたチーム。元ジャガーとは誰も信じられないぐらい安定した結果を残して見せた。これまでのザウバーのお株を奪うような感じかな。クルサード、クリエンともにいいドライバーだし、さらなる発展を期待したい。でも正直な話、これから自動車メーカーがバックについているチーム相手に戦っていくのはかなり厳しい。レッドブルの財力がどれぐらいあるのかは知らないが、F1チームとしてどこまでやれるのかが見物である。そのうちどこかのメーカーに売却かな…。
 関係ないけど、ニューヨークでこのレッドブルを飲んでみた。味はオロナミンCとかああいう栄養ドリンク剤と同じ系統で、あまりおいしくはなかったな。欧米でどのくらい飲まれているのかはわからないけど、もし売れているのであれば、これならオロナミンCをあっちに持っていったらバカ売れするのではないだろうか。もちろんブランドもあるのだろうけどね。レッドブルのF1参戦はマーケティングのためと言い切っている。


・ザウバー

 すっかり話題にされなくなってしまったザウバー。ジャック・ヴィルヌーブはあまりいいところがなく、一方のマッサはフェラーリへ大抜擢。ハイドフェルドやフィジケラのことを考えると、このチームがトップチームへの踏み台みたいな感じになっているのかもしれない。
 そしてザウバーは今年限りで、来年からはBMW。BMWのワークスなんて一体どんなチームになるんだろうと今から楽しみ。


・ジョーダン

 ミッドランドに買収された割には、今年目立った動きがなかったジョーダン。来年は本腰を入れるのだろうか。ここは最近ドライバー育成チームみたいな感じになっており、それはそれでもちろん大事なことなのだけれど、今までとほとんど変わったことがないので、早くも売却されるという話さえ出ていた。
 来年大きく変われる要素がないところが問題ではあるけど、お金があることは悪いことではないので、少しぐらい良いところを見せて欲しい。あとはトヨタエンジン次第かな。


・ミナルディ

 ここはドライバー育成チームの最大手。お金を持ってくれば乗れる(というのは言い過ぎだけど)。そしてレッドブルにそういう目的で買収されてしまった。レッドブルのプログラムにいるドライバーにしかチャンスがなくなってしまうのであれば、それはすごく残念なことだと思う。
 今年のクリスチャン・アルバースはいいドライバーのはず。どこかで走れるチャンスがあるといいのだけど。


 来年はエンジンがV8になるので、また勢力図が大きく変わるのだろう。だんだん自動車メーカーの争いになってきてしまっているし、安全性・コスト面を目的としたルールなどで縛りが厳しくなってきているが、世界最高峰のモータースポーツとして、いつまでも最先端の技術を、あくまでも速さを追い求める場所であってもらいたい。


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