Far Cry/The More Things Change...
夏は終わってしまったけれど、過ぎ去った夏を偲びながら音楽を聴くのも悪くない。というわけで久々のAORな1枚。
例によってこれまた世界初CD化されたアルバムなのだけど、プロデューサーにエリオット・シャイナー、エグゼクティブ・プロデューサーにフィル・ラモーンというとんでもない布陣。前者は言うまでもなくスティーリー・ダン(この一言で十分ですね)、後者はビリー・ジョエルやポール・サイモンを手がけた、と言えばその凄さを理解してもらえるだろうか。
ランディ・グッドラムのデビュー作でもそうだったように、ここでもエリオット・シャイナーの音作りが展開されている。だからどことなくスティーリー・ダンっぽい。でもあれは天才のドナルド・フェイゲンがいたからこそ成立したのであって、他の人がやっても中途半端に終わる。そういうわけで、根底にある方向性は同じような印象を受けるものの、本当に"どことなく"というレベル。僕自身、ライナーノーツを読まなければそうは感じなかったかもしれない。
参加ミュージシャンはやはり豪華。ベースはウィル・リーやニール・ジェイスン、ドラムスにバーナード・パーディ、クリス・パーカー、エド・グリーンなどなど。基本的にはキチキチッとしたリズム隊。ドナルド・フェイゲンが2曲コーラスで参加しているのも面白い。彼の声って確かに特徴はあるけれど、決してウマいわけじゃないしな・・・。
目立った曲があるわけではないけれど、1つ1つの曲の完成度が高くて、一時期ヘビーローテーションになっていたこともあります。1曲目の<The Hits Just Keep On Comin'>は出だしとしては完璧だし、<Because It's There>でのニール&グリーンのコンビはちょっと他ではお目にかかれない。<The One And Lonely>や<Suddenly Strings>などのバラードもすごく綺麗。さすが、といった感じですかね。そりゃこのメンバーならこういう音楽に仕上がるよなと。
夏が終わってしまったのは寂しいけれどさ。うん、また来年。