Heroes/David Benoit


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 僕の大好きなピアニスト、デビッド・ベノワが敬愛する音楽のカバーアルバム。つい最近、日本ではポップスの名曲をカバーするのが流行ったけれど、オリジナルアルバムが売れないから曲の力を借りて何とかしようという商業主義の塊とは主旨もレベルも桁違いに異なる。確かにジャンルはバラバラだ。ビル・エヴァンスやオスカー・ピーターソンがある一方、ドアーズやマイケル・ジャクソン、それにエルトン・ジョンやビートルズまで。でもそれらは彼が音楽家になった理由。きっかけと、成長と、現在が全てこの1枚につまってる。このアルバムは、デビッド・ベノワそのものなのだろう。

 最初、デビッド・ベノワが<Waltz For Debbie>をやるのはどうだろうと疑問に感じてた。ポップスのアレンジ曲とはわけが違う。でも聴いてみたら、なるほどこの人らしいなと思った。すごく実直。彼はビル・エヴァンスを敬愛していて、プレイスタイルも少し通じるところがあると思うのだけど、多分自分でも同じことをやるのは無理だとわかってるし、自分は自分の道を行くしかないこともわかってる。そのことが本当にストレートに、曲に出ている。こざっぱりした真面目なワルツ。そして、<Your Song>がすごく素敵。

 彼は数少ない、音楽に対して本当に真っ直ぐに向き合うピアニスト。だから聴いていてすごく気持ちいい。リリカルという言葉がよく似合う。聴く人に情景を浮かばせるテクニックと、音楽への愛に溢れている。

 ライナーノーツに面白い言葉が載ってるので、ぜひともこれを紹介したい。

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 チャーリー・ブラウンがシュローダーの部屋に入ると、彼は厚いコートをかぶりながらステレオから流れる音楽を聴いていた。 「シュローダー、なんでコートなんか着てるんだい?」

 シュローダーはこう答える。「ベートーベンを聴いていると震えがとまらないんだよ!」

 これが音楽の力だ。
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 ちなみにデビッド・ベノワはアルバムを出してしまうほどチャーリー・ブラウンのファン。シュローダーは、いつもおもちゃっぽいピアノを弾いている人です。ベートーベンに心酔しているらしい。

 今年の夏も、コットンクラブで聴いてくる予定です。


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1981年12月23日生まれ
横浜市の端に在住
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