どーも/小田和正


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 待望の小田和正6年ぶりのオリジナルアルバム。『そうかな』(レビュー)の完成度が非常に高かったので、非常に期待していたものの、オリジナルアルバムにしては「寄せ集め」色がかなり強い。これは好みの問題だが、僕はアルバム1枚で1つの作品だと考えるので、やや残念だった。

 憶測の域は出ないけれど、本作はアルバムを制作するために曲が作られたのではなく、タイアップ曲を作ってたらアルバム出せるぐらい曲がたまったので、それらをまとめてリリースしました、というようなもの。いわゆるベストアルバム的な、統一感のなさが非常に気になる。残念ながら、と言わざるを得ないのが残念でならない。

 昔、何かのインタビューで、小田和正はアルバム作っても売れないと嘆いてたことを記憶している。どれだけ魂を込めてアルバムを制作したとしても、注目されるのはミリオンヒットを出せるずば抜けた1曲だったりする。さらにこの人にはオフコースの呪縛がつきまとい、やることなすこと、旧来のファンからは当時と比較され、そしてたいていは懐古主義になびく。そういう背景があることを考えれば、今のようなアルバム作りはそれなりに納得もできるのだけど、なんとなく寂しい。

 曲作りも、『そうかな』に比べてだいぶ落ち着いてしまった印象。メロディよりは詞に重きを置いているのか、これが経験と円熟のなせる業なのかもしれないけれど、地味という印象は拭えない。<今日も どこかで>なんかは、まさに小田さんらしくて良いと思うけどね。

 ただし、音楽に対するこだわりは揺るがない。60を越えても、歌い手としてなおこのクォリティーというのは称賛に値する。ボズ・スキャッグスやビル・チャンプリンなんかもそうだけど、普通年をとったらこんなハイトーンボイス出ない。ミュージシャンにも、相変わらずベースはネーザン・イースト、ギターに佐橋佳幸、バックボーカルに佐藤竹善。さらにスキマスイッチ、MONGOL800、JUJUなど若いアーティストの参加も、次の世代を育てようという心意気が感じられて良い。

 それだけに、本作が本当の意味でのオリジナルアルバムではないことが残念。小田さんは、真のオリジナルアルバムが作れる数少ないアーティストの1人のはずだから。


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