5月の風


 学生の頃から、何かあると決まって鎌倉の海を見に行った。何があるわけでもないし、海を眺めたところで解決したことなんて何一つない。それでも、波の満ち干きに寄せられるかのように、僕は海に行った。そして今日も。

 駅前の本屋に行くだけのつもりだったのに、ふと海が見たくなった。切符を買わなくてもSuicaがあればどこにだって行ける。小田急線の片瀬江ノ島駅で降りた瞬間、潮の匂いに気づく。ここだけ時間の流れが止まっているかのような風景。海は、何千年、何万年前から、変わらずそこにあったのかなと思う。そして、きっといつの時代も、人は海に惹かれてきたのだろう。

 江ノ島から七里ガ浜まで歩いた。江ノ島から10分も歩けば鎌倉市。僕は昔から、鎌倉の海が好きだった。少し北に歩けば鶴岡八幡宮をはじめ、多くの歴史的神社・寺院があり、それらと海が同居していることが何だか不思議で、七里ヶ浜や由比ヶ浜に良く行った。帰りは鎌倉高校前から江ノ電に乗って。わずか1時間ぐらいだったけれど、とりあえず海に行くという目的は達成した。

 七里ヶ浜で岩に腰掛けながら気づいたことがある。それは、波の音が結構大きいということ。不快ではないけど、恋人たちが愛をささやくにはちょっと大きすぎる。そんな波の音が知らず知らずのうちに、心のモヤモヤを癒してくれているのかもしれない。


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take(take@blue-jam.com)
1981年12月23日生まれ
横浜市の端に在住
音楽と夏と海をこよなく愛してます。
強く、やさしく、フェアに

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