The Dukes of September Rhythm Revue


dofs_rr.jpgThe Dukes of September Rhythm Revue

2012.11.2 パシフィコ横浜 大ホール

Donald Fagen(vo, p)
Boz Scaggs(vo, g)
Michael McDonald(vo, key)

Shannon Forrest(ds)
Jon Herington(g)
Freddie Washington(b)
Jim Beard(key)
Michael Leonhart(tp)
Jay Collins(sax)
Walt Weiskopf(sax)
Carolyn Leonhart(cho)
Catherine Russell (cho)

 凄すぎて言葉も出ないメンバー。なぜこのAORビッグ3が組んだのかさっぱりわからないが、"Dukes"として2010年からアメリカでは活動していたようであり念願の来日ツアー。偶然にも深夜放送でこの存在を知り、すぐにチケットを取ることができたので観てきました。まるで奇跡のようなステージと、サウンド以上の重みを感じさせる音楽でした。驚くなかれ、3人合わせて192歳。

 ・・・まず何から語れば良いのだろう。僕が高校生からずっと聴いてきた3人が同じステージに立つ、この興奮をどう伝えたら良いのかわからない。マイケル・マクドナルドはかつてスティーリー・ダンのバックでキーボードを弾いたりコーラスを務めてるので何となくわかるが、そこにボズ・スキャッグスが加わったら一体どうなるのだろうか、なんていう妄想でしかあり得ないステージが現実に。

 構成は彼ら自身の曲、そして60?70年代のブルース、ソウル、ロックナンバーがちょうど半々ぐらい。彼らのルーツであるという曲は正直半分ぐらいしか知らなかったが、それでも十分楽しめたし、そして当然彼ら自身の曲はとんでもない盛り上がりをみせた。

 まずは何と言ってもドナルド・フェイゲン。僕にとって音楽の神様みたいな人。日本で再びこの人に会える日が来るとは思わなかった。6年前ビルボードオープン記念のスティーリー・ダン以来。64歳にして今なお素晴らしいソロ作を発表するし、80年代以降しばらくご無沙汰だったスティーリー・ダンもここ数年の方がよほど精力的に活動しているように思う。今回のコンサートでMCを務めてたことから、おそらくこのバンドのリーダーというかプロデューサー的存在なのだろう(マイケル・レオンハートが裏で手を引いてなければ)。初めて目にした時は「この人が神様か」と興奮のような衝撃を受けたが、その時と全く変わってなかった。ステージ中央のグランドピアノを前に座り、時には立ち上がってピアニカで。自身の曲のときは一見関係ないようなピアノソロでイントロに繋げるなんていうにくい演出もありました。

 それにしても<Kid Charlemagne>を生で、しかもマイケル・マクドナルドのバックボーカルで聴けるなんて幸せすぎた。聞かせどころ「gas in the car」の ファルセットはさすがに声が出なかったものの、これだけで十分と言えるほど感動。ジョン・ヘリントンのギターも良かったです。<Peg>、<Hey Nineteen>はビルボードでも聴いたことがあったが、やはりマイケルのバックコーラスが光る。マイケル・レオンハートがいるのだから最新ソロアルバム『Sunken Condos』から1曲ぐらいやっても良かったのではないかと思ったが、それは"Dukes"ではないのだろう。アンコール前はファーストの<Reelin' In the Years>でしめ、アンコールで<Pretzel Logic>を初めて生で聴いたが格好良すぎ。

 マイケル・マクドナルドは初めまして。数々の大好きな音楽を生で聴く機会に恵まれてきたので、あと残すはこの人ぐらいだと思ってた、本当に。ソロツアーを日本でやるのは厳しいだろうからこれはちょっと無理かなとも思ってたのだけど、こんな形で実現しようとは。とにもかくにも唯一無二のソウルフルなハスキーボイス。もうかなりの年のはずなのに(60歳)、今なお衰えを見せない声の伸びと声量には改めて度肝を抜かれた。まさにブルー・アイド・ソウル。嬉しい嬉しい、まさかのドゥービー・ブラザーズも。会場も大盛り上がりでした。バックコーラスもいくつかの曲で務めたが、こんなに美しいコーラスは聴いたことがない。<If You Don't Know Me by Now>は完全に自分の曲という感じで、多分もっとも輝いていたのはこの人だろう。

 ボズ・スキャッグスは7年前、ブルーノートで1度見た以来。どうしてもこの人はしっとりとしたバラードのイメージがあるが、今日はギター片手にブルースマンに徹していた。前もキーをオクターブ下げて歌っていたところから、さすがに歳にはかなわないかと思っていたが、なんと68歳(!)。ビーチボーイズ再結成なんかもそうだけど、皆元気ですね。代表曲<Miss Sun>や<Lowdown>は観客大興奮、彼のファンが多かったのかな。でも僕なんかは<Jojo>をやって欲しかったなあと思うし、<Love T.K.O.>はマイケルに歌わせてほしかった(マイケルは自身のソロアルバム『Soul Speak』でカバーしている)。とは言え、きっとこの人がいることで成り立っていることもあるのだろう。マイケル・マクドナルドとドナルド・フェイゲンだったら、否が応でもスティーリー・ダンになってしまう。

 これ以外にも、スティーリー・ダンバンドのバックボーカル女性の2人が、リードボーカルを取る曲もいくつか。特に良かったのはCarolyne Leonhartによる<Piece of My Heart>かな。ジャニス・ジョプリンではなくてアーマ・フランクリンのオリジナルバージョンの方らしい。そして改めて思い知らされたのが、スティーリー・ダン楽曲の完成度の高さ。こうして他の曲の間にあると、より一層それが際立つ。それだけスティーリー・ダンが好きということなのかもしれないけど、メロディ、独特の曲展開、細部にまでこだわった各パートの演奏、どれをとっても唯一無二。

 2時間半弱のステージはあっという間に幕を閉じてしまい、終わった後、改めてこのライブの凄さに気付いた。企画色が強いのは否めないし、個が際立ちすぎておりライブ自体の構成は最初から最後までクライマックスみたいな感じなので、深い感動に包まれることもない。それでもこんなステージ生きている間で何度観られるかわからない、そういうレベルのものだったことだけはわかる。とにかく自分の大好きな音楽を十二分に堪能できた至福の時間でした。

(セットリスト)
01. People Get Up and Drive Your Funky Soul
02. Who's That Lady
03. Sweet Soul Music
04. I Keep Forgettin (Every Time You're Near)
05. Trouble Man
06. Kid Charlemagne
07. The Same Thing
08. Miss Sun
09. I Heard It Through the Grapevine
10. You Never Can Tell
11. Summer in the City
12. If You Don't Know Me by Now
13. What a Fool Believes
14. Hey Nineteen
15. Love T.K.O.
16. Piece of My Heart
17. Peg
18. Lowdown
19. Takin' It to the Streets
20. Reelin' In the Years
<Encore>
21. Lido Shuffle
22. Pretze Logic
23. Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)
24. Them Changes
25. People Get Up and Drive Your Funky Soul (reprise)

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