携帯の基地局、設置自由化・総務省、来夏メド総務省は2008年夏をめどに、携帯電話の小型基地局を利用者が自宅や店舗、オフィスに設置できるよう制度改正する方針を決めた。辞書サイズの小型基地局を購入すれば、高層マンションの室内や地下、山間部などこれまで圏外だった場所でも携帯電話が使えるようになる。小型基地局をブロードバンド(高速大容量)回線につないで通話する仕組みで、一部通話料金の引き下げにつながる可能性もある。
本日の日経新聞一面トップにくるだけのインパクトはある内容。どういうことかと言うと、これを実際に通信キャリア/メーカーがやるかどうかは別として、構想としては携帯IP電話の実現です。それならもうSkypeがあるじゃないかと思う人もいるかもしれないけど、まあその通りで、重要なのは、法に守られ美味しい思いをし続けてきた通信キャリアが、ネット(IP)による革命でその既得権益を失うということ。僕にとって、そしておそらく多くの国民にとって、嬉しいことです。
詳しいシステムを知っているわけではないし、実は概念的なことも想像でしか把握してないのだけど、僕の「勘」が間違っていなければ、各家庭にある光ファイバー用モデムorADSLモデムに、携帯の基地局がくっつき(あるいは一体型?)、それぞれ家庭に引かれている回線を通じて通信が行われる。ホームアンテナは窓際まできてる電波を増幅させる装置で、家の中が圏外になってしまう人の対策用だし、設置にそれなりの工事が必要となってしまうのだけど、このフェムトセルは、窓際にすら電波がきている必要もなく、各家庭に文字通り基地局を作れるようなものでしょう。
当然、フェムトセルの接続先は光回線なりADSL回線なりを使うので、通話・通信料も大幅に下げられる。最低でも通話料は固定回線のIP電話並みになるだろうし、予想される展開としては、通話・データ通信料の定額。ヤフーBBでモデムをばらまいてるソフトバンクが、一番このサービスを進めやすいはず。
ただし問題点はいくつかある。まず、誰でも思いつくと思うけど、自宅に電波が届いている場合は、フェムトセルと通常の基地局、一体どっちからの電波を使うのかということ。その干渉対策がしっかりできているのか、それとも、フェムトセル用に完全に電波を切り替えてしまうのか。後者だと無線LANのイメージに近いのかな。いずれの場合にしろ、基地局間をGPSの電波を使って同期させているauはきつそうだなあ。できたら凄い。あと、隣接する家庭のフェムトセルとの干渉問題なんかもあるだろう。半径数十メートルまで電波は届くらしいので、よほど大邸宅に住んでいる人でない限り、隣の人に設置されているフェムトセルの電波を受信してしまう可能性は高いはず(もちろん逆もある)。
あとは通信会社がやるかどうか。通話・データ通信料金が、このフェムトセルによって減少することは間違いないので、どこに利益を求めてくるかですね。ADSLや光とセットのパッケージとして割り切るのかもしれないし、データ通信料も絶対安くなるはずだから、新たな需要が生まれてくるのかもしれない。こういう時に、あれこれ言われてはいるけれど、ソフトバンクが携帯業界にいてくれるというのがすごく心強い。
さて、どうなるフェムトセル。なんにしろ、依然年間8000億前後も稼ぎ出している(ぼったくり続けている)ドコモさんに、これ以上おいしい思いをさせる必要はない。